「図書館の学校」夏号はベトナム国立図書館

2026年06月30日

マイティブック代表のまついきみこの連載「世界の図書館」が掲載されている図書館振興財団の機関誌2026年夏号が発売されました。連載第57回はハノイにあるベトナム国立図書館です。  


とにかく図書館が多いベトナム

 とにかく、ベトナムには図書館が多いのです。 世界最大の図書館ネットワーク OCLCO(Online Computer Library Center:アメリカ・オハイオ州に本部を置き、世界中世界74,000館以上の図書館が参加する「世界最大の図書館ネットワークで、どこの図書館にどの本があるかが検索できるシステムを運営する非営利の図書館協力機関) )によると、ここに繋がっているベトナムの公共図書館は 6,691館。東南アジアで堂々のトップです。 (タイ:2,116館、マレーシア:1,392館、フィリピン:1,224館、カンボジア:1,100館、インドネシア:1,062館)

 ちなみに OCLCサービスを利用している日本の図書館は約900館ですが、日本の公共図書館は文部科学省「社会教育調査」によると、公共図書館数は 約3,600館

「図書館が多いニッポン」と思っていたら、ベトナムはその倍でした。

 日本の公共図書館は自治体ごとに数館という構成ですが、ベトナムは、県立や自治体の市立のほか、村や地域図書館、子ども図書館、公民館のような多目的図書館など、図書館の種類が多すぎて、分類法が必要なのは図書館そのものかもと思ったり…。

 ベトナム戦争後、政府が復興の柱として教育に力を入れ、公共図書館を「学びの象徴」として整備したことも図書館の多さにつながっているそうで、学校図書館もきちんと整備されています。本当に、ベトナムは「図書館の国」と言っても過言ではないかも。

 同じ「図書館の学校」で2015年秋号で紹介した「バンマイ学園 FFUJIKO F 図書館」、通称ドラえもん図書館では、先生の子どもたちへの読書意欲を掻き立てる誘導の仕方があまりに見事で、思わず「日本ののび太くんにも見せたい」と思ったほどでした。

ベトナム国立図書館
ベトナム国立図書館
あちこちで展示されるホーチミンさんの本
あちこちで展示されるホーチミンさんの本
ベトナム語は読めないが写真は分かる
ベトナム語は読めないが写真は分かる

建国80年を祝うベトナム最大の図書館

そんな図書館国家ベトナムの最高峰が 「ベトナム国立図書館」です。

本当にベトナムを訪れるたびに新しい図書館が増えていて、どれを紹介するか毎回悩むのですが(まあこれは、どこの国でも悩むのですが…)、今回はベトナム建国80年記念ということで、この国の知の中心に決めました。

実は The National Library of Vietnam を日本では「ベトナム国家図書館」と表記する場合もあり、どちらにしようか少し悩みました。 しかし、利用者の様子や書架の雰囲気を眺めていると、どこか親しみやすく、肩肘張らない"国民のための図書館"という空気が漂っていて、「国家」という言葉の威厳が少し強すぎる気がしたのです。国が作ったみんなの図書館として「国立」としました。

ベトナム最大の図書館には、南北分断の影響が本棚にまで残っていたりと、興味深いエピソードなどが満載です。そのあたりは本書で詳しく書いていますので、ぜひ読んでみてくださいね。

入口からは図書館とは思えない
入口からは図書館とは思えない
ちょっとしたフォトスポットになっている入口
ちょっとしたフォトスポットになっている入口
勉強する人たちでほぼ満席
勉強する人たちでほぼ満席
日本語の本も少しある。ラベルの貼り方が几帳面
日本語の本も少しある。ラベルの貼り方が几帳面

冊子ご購入希望の方は下記図書館振興財団サイトからお問い合わせをお願いいたします。


これまで、約30年間で世界の図書館取材500くらい。巡ったのは1000以上。ご質問や感想など、お寄せいただければ嬉しいです。info@mightybook.net

ホーチミン廊ホーチミンの遺体が安置されているホーチミン廊に建国記念日に参拝する人々
ホーチミン廊ホーチミンの遺体が安置されているホーチミン廊に建国記念日に参拝する人々
国旗のTシャツが多い
国旗のTシャツが多い
ハノイ全体が祝賀ムードに
ハノイ全体が祝賀ムードに
ホーチミンさんの人気がすごい
ホーチミンさんの人気がすごい
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